一口に包茎と言っても大きく仮性・真性・カントンという3つのタイプに分類されますが、3つのタイプの中で日本人男性に最も多いとされているのが仮性包茎です。
仮性包茎とは、正常時に亀頭が包皮に覆われているものの、包皮を手で剥くことで亀頭が露出する状態のことを指します。
また、勃起すると自然に亀頭が露出する方も少なくありません。
仮性包茎は、真性包茎やカントン包茎とは異なり、医学的に問題がある状態とは考えられていないため、早急な治療が必要というわけではありません。
しかし、仮性包茎は放置すると様々なリスクを高めるので注意が必要です。
亀頭や包皮が不衛生な状態になる
仮性包茎を放置することで生じるリスクとしてまず挙げられるのは、衛生面が悪化することです。
仮性包茎は、手で剥いたり勃起したりしない限りは亀頭が包皮に覆われているため、亀頭や包皮が不衛生な状態になりがちです。
毎日、入浴時などに丁寧に洗って清潔な状態を保っていれば問題はありませんが、毎日のケアを怠ると包皮で覆われた部分に恥垢(ちこう)が溜まりやすくなります。
恥垢とは、尿や精液、汗、皮脂などが混ざりあった垢のことで、細菌のエサとなるため毎日綺麗に洗い流しておかないと、恥垢が溜まった部分に細菌が繁殖してしまいます。
また、細菌は湿った環境を好むという性質があるため、包皮に覆われた部分が湿った状態になりやすい仮性包茎は、そもそも細菌が繁殖する環境が整いやすいので注意が必要です。
恥垢が溜まって細菌が繁殖してしまった場合、悪臭を放ったりかゆみが生じたりするリスクが高まります。
ニオイに関しては、ひどくなると牛乳が腐ったような強烈なニオイになることもあるので、毎日恥垢が溜まらないように入浴時などに包皮をしっかりと剥いて丁寧に洗うことが大切です。
加えて、包皮に覆われた部分が湿った状態にならないように、適度に乾燥させることも心がけましょう。
亀頭包皮炎や性感染症のリスクが高まる
仮性包茎を放置すると、亀頭包皮炎を発症するリスクも高まります。
亀頭包皮炎とは、亀頭や包皮に細菌などの病原菌が繁殖することで炎症が生じる病気です。
初期段階では、亀頭や包皮が赤くなり、かゆみや違和感を感じる程度ですが、悪化して炎症がひどくなると強い痛みを感じたり、膿が出たりするケースが少なくありません。
加えて、患部がただれた状態になって日常生活に支障が出ることもあります。
以上が亀頭包皮炎の概要となりますが、仮性包茎の方は亀頭包皮炎を発症しやすいことが知られています。
これは、上記の通り包皮に覆われた部分に恥垢が溜まって細菌が繁殖しやすいことに加えて、剥けた包皮が元に戻る際に陰毛を巻き込んでしまうことで亀頭や包皮が傷ついてしまい、傷ついた部分から様々な病原菌の侵入を許してしまうためです。
なお、亀頭包皮炎の原因となるのは、主に黄色ブドウ球菌や大腸菌といった私たちが元々保有している常在菌ですが、クラミジア・トラコマチスや淋菌といった性感染症の病原菌によって引き起こされることもあります。
亀頭や包皮に炎症を起こしていたり、傷ができていたりすると、性行為の際にクラミジア・トラコマチスなどの病原菌に感染して性感染症を発症するリスクが高まるので注意が必要です。
性行為に支障が出ることもある
性交渉に支障が出る恐れがあるのも、仮性包茎を放置するリスクのひとつで、特に早漏の原因になることが広く知られています。
仮性包茎の方は、手で剥いたり勃起したりしないと亀頭が露出しないため、亀頭が外部からの刺激に慣れていません。
そのため、性行為の際に亀頭に加わる刺激に耐えることができず、射精をコントロールできないという状況に陥ってしまいます。
実際に、仮性包茎の方の中には早漏に悩まされている方も少なくありませんが、もしも性行為の際に我慢しきれずに射精してしまったことがトラウマとなってしまった場合、早漏が悪化したりEDとなってしまったりする恐れもあります。
なお、トラウマなどの精神的な問題によって発症した早漏やEDは、自身の力だけでは改善できないケースが多く、カウンセリングなどの治療を受けてもなかなか改善しないということも少なくありません。
また、仮性包茎の中でも包皮の余りが多く、勃起時も包皮が余っている方の場合、性行為中に包皮がずれてコンドームが外れてしまう可能性も高まります。
性行為中にコンドームが外れてしまうと、望まない妊娠につながったり性感染症を発症したりするリスクが高まるので注意が必要です。
まとめ
仮性包茎は、真性包茎やカントン包茎とは異なり、医学的には治療が必要な包茎とは考えられていません。
しかし、仮性包茎を放置すると、亀頭や包皮に恥垢が溜まって細菌が繁殖することで悪臭を放ったり、亀頭包皮炎や性感染症を発症したりするリスクが高まります。
加えて、仮性包茎は早漏を引き起こす要因にもなりますが、包茎治療を受けて仮性包茎を改善すればこれらのリスクを軽減することが可能です。
そのため、仮性包茎をコンプレックスに感じている方はもちろん、現時点では特に問題を感じていない方も早めに治療を受けておくことをおすすめします。
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